作業内容への気配り(作業管理)
作業時間を工夫する
・休憩時間をこまめに取り、連続作業時間を減らす
・午前中は建物の西側、午後は東側など、作業位置を工夫した工程を組み、直射日光を避けるようにする
・1日の中でも、気温が低めな時は重度な作業、高めな時に軽度な作業をするなど、作業内容を工夫した工程を組む
熱に慣れるための順化期間をつくる
高温多湿場所での作業は、初日の作業時間は少なめにし、7日以上かけて作業時間を長くしていくなど、熱に対して計画的に体を慣らしていくようにする。
熱に慣れていない場合に、熱中症の発症率が高くなることが統計上、明確であるため、徐々に慣らしていく必要がある。
(例)
・梅雨明けに急に暑くなった時に熱中症の発症率が高くなる
・職場での死亡事故のうち4割が、作業開始から7日以内に発症したケースである
定期的に水分・塩分を摂取する時間を作る
喉がかわくなどの自覚症状がなくても、定期的(20~30分ほど)に水分・塩分を摂取する必要がある。高齢者や初心者は、脱水状態であっても自覚症状が少ないので、特に注意する。
熱中症対策を考慮した服装・保護具を着用させる
・通気性や給水性の優れた服装を着用
・事務所などではクールビズスタイル(半袖・襟元の開いた服)とする
・風通しの良い帽子をかぶる
・通気性の悪い保護具を着用すると、熱中症のリスクが高まるため、保冷材の入った保護服やファンのついた保護帽など、冷却機能のある保護具を活用することも大切である
作業中の巡視・声かけの励行
・熱中症対策の責任者を決めておき、責任者は作業中、作業者が水分・塩分をしっかり摂取しているか、健康状態に異常ないかなどを頻繁に巡視して確認する
・作業者同士が互いに声かけをし、健康状態をチェックしあうよう習慣づける
プレクーリングで深部体温を下げる
・作業開始前にあらかじめ深部体温を下げて、作業中の体温上昇を抑えるプレクーリングを行なうこともよい。プレクーリングとは、冷水やアイススラリー(流動性の氷状飲料)などを摂取して、体内から冷却する方法で、こうすることでその後の体温上昇を押さえる効果があるとされています
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