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別添資料

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振動工具の振動値調査結果事例

(1)平成21年度に、独立行政法人労働安全衛生総合研究所は、厚生労働省の委託で「手持ち動力工具の振動レベル状況調査等事業」を行い、国内の振動工具の製造事業者などを対象に「周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値」などを調査しました。

 その結果の概要は以下の通りです。


エンジン工具の振動値の分布

 

電動工具の振動値の分布

 調査結果は各製造事業の手持ち動力工具が新品の状態での測定値です。

経年劣化や故障している状態では振動は大きくなりますので点検が重要です。


 振動工具の点検は点検要領を定め、点検チェックリストを使用して行います。

点検には「毎日点検」と振動工具の取扱説明書等に示された時期及び方法に従って行う「定期点検」があり、点検結果は必ず記録しましょう。

 例えば、振動工具管理責任者を選任して、振動工具台帳を作成し、振動工具ごとに点検整備状況を管理することも大切です。

 また、事業者は振動工具を使用する場合(使わせる場合)は、その振動工具の種類に応じた点検整備管理表などを作成して、工具の点検整備状況を管理することも振動障害の予防に有効です。


(2)振動工具の振動値調査結果や振動工具に表示されている3軸合成値を参考にした作業時間(振動ばく露)の考え方は以下の通りです。


 振動工具の使用する事業者は、電動工具製造事業者が取扱説明書等で提供する、「周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値」a(以下、「3軸合成値」といいます。) と「1日あたりの振動ばく露時間」Tから、日振動ばく露量A(8)を算出し、振動ばく露の管理を行います。


■「周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値」 a[m/s2]とは、使用する振動工具のすべての振動に対し、人体に影響を与える周波数帯域を抽出し、周波数ごとの補正を行って振動の強さとして表した振動値を、前後、左右、上下の3方向測定して合成した値。これが手腕への振動の強さを表します。


■「日振動ばく露量A(8)」とは、1日当りの振動ばく露量であり、工具の3軸合成値a[m/s2] 及び1日当たりの振動ばく露時間T[時間]から次式により算出できます。


日振動ばく露量A(8)計算式

① 合計の日振動ばく露量A(8)が、「日振動ばく露限界値」である5.0m/s2を超えないよう、

 →振動ばく露時間の抑制(工具の使用時間を短くする)、低振動の工具の選定等を行います。


② 合計の日振動ばく露量A(8)が、日振動ばく露限界値(5.0m/s2)を超えない場合であっても、「日振動ばく露対策値」である2.5m/s2を超える場合、

 →振動ばく露時間の抑制、低振動の工具の選定等に努めます。


③ 日振動ばく露限界値に対応した1日の振動ばく露時間(振動ばく露限界時間)が2時間を越える場合、

 →1日の振動ばく露時間は、2時間以内。(一定の要件を満たす場合であっても、4時間以内が望ましい。)

 

1日の振動ばく露時間限界時間の早見表
1日の振動ばく露時間限界時間の早見表

 日振動ばく露限界値(5.0m/s2)から3軸合成値aが10以下の場合計算上は2時間を超えて作業を行う事が可能になりますが、出来る限り2時間以内で計画を立てて下さい。

※1週40時間で判断することも可能です。


 

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