1人KY
実践的なKY活動はすでにふれた現地KYの他、単独で行うものがあります。作業者一人ひとりが、それぞれの持ち場でこれから作業を始めるというときに個人単位で行う危険予知活動で、1人KYという手法です。
作業者が自分自身で、これから始めようとする作業の危険要因や注意点について考えることはとても大切なことです。グループで行うKYにも多くのメリットはあるのですが、受け持ちの作業内容や現場環境は人によって異なる場合が少なくありません。
ですから1人KYは、実際の作業に一番身近なものであり、「自分の身は自分で守る」と強く意識する機会ともなります。
それでは具体的に1人KYを進めていきましょう。
まずは始業前の点検からです。持ち場の作業設備や現場の状況などに危険がないか確認しましょう。
点検項目を絞り、「開口部養生ヨシ!」「架線ヨシ!」「通路確保ヨシ!」などと声に出しながら、危険の恐れのある箇所を指差し確認することが重要です。
自問自答カードを作り、それに沿って声を出し、確認する方法もあります。
次に実際に担当する作業の中で予測される危険を洗い出し、それを踏まえた行動目標について指差し呼称項目にして呼称しましょう。
危険については災害事例やヒヤリハット、職長などからの指示事項などを参考にします。
あいまいな表現は避け、具体的でわかりやすいものにしましょう。
(例)この間ついうっかり後ずさりして、鉄筋の間に足を引っ掛けて転びそうになったことがあった
→今日の行動目標は「前向き移動ヨシ!」にしよう・・・
指差し呼称 「前向き移動ヨシ!」
「前向き移動ヨシ!」
「前向き移動ヨシ!」
繰り返しになりますが、指で指し声に出すことが大きなポイントです。頭の中ではわかっている危険要因も、実際の作業となるとどうしてもおろそかになりがちです。声に出すことで、危険のポイントや安全を再確認することができます。
1人KYを習慣化させ、職場に根づかせるためにはどうすればよいのでしょうか。まずは一人ひとりが自分の問題としてとらえ、危険を自覚すること大切です。
また、実際に誰も見ていないところで声を出し実践することは難しいことですから、リーダーは定着するまでこまめに巡回し、一緒に声を出したり時には褒めてあげてください。
危険のポイントを常に考え、安全を確認しながら、職場環境や業務に取り組んでいきましょう。
≪現地KY
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