【第4章】第2節 法、令及び安衛則中の関係条項⑤
【解釈例規】厚生労働省(労働省)通達より参考記載
第564条関係
第一号の労働者に周知させる時期、範囲及び順序は概要で差し支えない趣旨であること。「強風、大雨、大雪等の悪天候のため」には、当該作業地域が実際にこれらの悪天候となった場合のほか、当該地域に強風、大雨、大雪等の気象注意報又は気象警報が発せられ、悪天候となることが予想される場合を含む趣旨であること。
墜落防止措置:第四号は、労働者が建地又は布をつたわって、昇降又は移動する場合には適用しない趣旨であること。
第五号の「つり綱」及び「つり袋」は、特につり上げ及びつり下しのためにつくられた特定のものに限る趣旨ではないこと。
第566条関係
第二号の「命綱〔現行=墜落制止器具等〕の機能の点検」とは、綱の損傷の有無、綱の径及び長さの適否、バンド付のものにあっては綱とバンドとの取付部の状態及び取付金具類の損傷の有無等についての点検をいうものであること。
第567条関係
強風:十分間の平均風速が毎秒十メートル以上の風をいうものであること。
大雨:一回の降雨量が五十ミリメートル以上の降雨をいうものであること。
大雪:一回の降雪量が二十五センチメートル以上の降雪をいうものであること。
中震以上の地震:震度階級四以上の地震をいうものであること。
壁つなぎの強度:一箇所あたりおおむね500kg以上の強度を有することが望ましい。
第571条関係
単管足場とは、現場で鋼管を継手金具及び緊結金具を使用して丸太足場と類似の構造に組む足場をいうものであること。
わく組足場とは、あらかじめ鋼管を主材として一定の形に製作した枠を、現場において特殊な附属金具や附属品を使用して組立てる足場をいうものであること。
第一号の「けた行方向」とは、足場の布を取りつけた方向をいい、同号の「はり間方向」とは、腕木を取り付けた方向をいうものであること。
第四号の「建地間の積載荷重」とは、相隣れる四本の建地で囲まれた一作業床に積載し得る荷重をいうものであること。
第五号の「五層以内」とは、作業床の有無に関係なく、垂直方向に継いだわく一段を一層とし、五段以内をいうものであること。
第①項第四号の規定は、鋼管規格に適合する鋼管を使用して構成された足場について、その布、腕木等の水平材の破壊を防止するため、建地間の一層の一スパンに積載し得る最大の荷重について規定したものである。
しかし、作業床の最大積載荷重は第562条の2の規定により足場の構造及び材料に応じて定められるべきものであり、通常の足場の場合には、建地鋼管一本あたりの荷重は700kgを限度とすることが望ましいので足場の自重等を勘案すれぱ、作業床の三層以上にわたってそれぞれ400kgの荷重を積載することは適当ではない。
第①項第五号については、布枠、「鋼板布枠」を水平材とみなしてよい
枠組足場の最上層部及び五層以内ごとに水平材を設けることの趣旨は、枠組足場が水平方向の荷重に対し、十分耐えるものでなければならないと考えられる。したがって、「布枠」又は「鋼板布枠」のいずれであっても十分な強度を有し、かつ、つかみ金具のロック部が四ヵ所で確実に主枠等に固定されているものに限るものであること。
第575条の3関係
「たわみ等」の「等」には、部材の緊結部の滑動及ぴ支柱の沈下が含まれるものであること。
第575条の6(作業構台についての措置)
第一号の「地質等」の「等」には、地層が含まれるものであること。
第一号の「敷角等」の「等」には、鍋板及び石材(栗石)が含まれるものであること。
第一号の「使用する等」の「等」には、コンクリートの打設、杭の打ち込み及び脚部の固定の措置が含まれるものであること。
第二号の「筋違等」の「等」には、作業床、大引き及び水平つなぎが含まれるものであること。
第二号の「緊結金具等」の「緊結金具」とは、直交クランプ、自在クランブ等のクランプをいい、[等]には、ボルトが含まれるものであること。
第四号の「作業の性質上手摺等を設けることが著しく困難な場合」には、作業構台を設置する場所又は作業構台の構造から手摺等を設けることが著しく困難な場合及び取り扱う材料が常態として長尺物あるいは大きいものであるため、手摺等を設けることにより作業が著しく困難となる場合があること。
なお、第四号に規定する措置は、立入禁止等の措置を講じたために労慟者が作業床の端に立ち入ることがない場合には、講ずる必要がないことは当然であること。
第575条の7(作業構台の組立て等の作業)
第三号の「強風、大雨、大雪等のため」並びに第四号「吊り綱」及び「吊り袋」の意義は、第517条の3第二号の[強風、大雨、大雪等の悪天候のため]並びに同条第四号の「吊り綱」及び「吊り袋」の意義と同様であること。
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