【第4章】第2節 熱中症対策の事例
1. 予防対策事例
熱中症を予防するための対策及び発症した際の処置について事例を紹介します。
(1) 事前の予測
熱中症は高温多湿の環境下での作業において発症することが多く、 温度、湿度、WBGT値 を測定し、その値に注意することや気象条件から推測される熱中症発症予測の活用が便利です。最近では日本気象協会及び環境省がホームページで熱中症予測を発表しておりこれをプリントアウトして、朝礼で周知したり、写真のように朝礼広場に掲示したりします。
日本気象協会熱中症予防情報アドレス:https://tenki.jp/heatstroke/環境省熱中症予防情報サイトアドレス:http://www.WBGT.env.go.jp/
熱中症のおそれのある現場では事前予測結果を参考にして休憩回数を増やしたり、作業時間を短くしたりするなどの作業管理を行なっています。
(2) 暑さ指数(WBGT値)の計測と周知
現場の気象状況(暑さ指数:WBGT値)を把握することや、熱中症予防情報メールサービスやスマートフォン用アプリを活用するなどで、注意喚起を行っています。
(3) 現場での健康状態の確認
熱中症は労働者の体調と大きく関係しています。事業者は前夜の睡眠時間、前日の疲労回復状況、朝食の摂取の有無などについて、作業前の朝礼時に「体調チェックリスト」によりチェックします。 チェックリストの結果、熱中症の可能性のある労働者がいる場合は、事業者は負荷の小さい作業に変えるなどの対応をとっています。次に労働者が自らの体調をチェックするための「体調チェックリスト」の例を示します。
資料:建設現場における熱中症対策事例集 国土交通省(4) 熱中症に関する教育の実施
熱中症に関する教育は重要です。労働者自ら又は労働者同士が熱中症の予防に自発的に取り組む効果が期待できます。写真は熱中症教育に使用している資料の一例です。
安全協議会等において、下記の情報サイト等を活用して資料の提供を行い、熱中症に関する理解促進と注意喚起を行っている。
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