【第二章】2.振動障害発生の動向
2.振動障害発生の動向
主な職業病の認定件数の推移
伝統的な職業病である「振動障害」は、2005年度まで減少し続けた後は、ほとんど横ばいか微増のようにみえます(2020年度は269件)。
また、建設業での振動障害被災者数は全体の約6割にもなります。
なお、2020年度末での振動障害治療中の患者数は5,002人になり、内4,448人は3年以上治療を続けています(治療の中断、治癒、死亡を除く)
3.診断方法
労働者の訴える様々な症状について職業との関連が疑われたら、患者の職業、全職歴、喫煙歴やスポーツ歴を含めた生活習慣を調べることが重要です。
①現病歴
自覚症状について詳細な問診が必要である。つまり指の冷感、しびれ、蒼白発作(血圧低下から失神)、関節痛等の自覚症状の発症時期、その進展経過について詳しく問診すること。
②診察
視診:手指の色調、外傷瘢痕(はんこん=傷跡)の有無、手指・前腕の筋萎 縮の有無など。
触診:血圧の測定、橈骨(とうこつ)動脈の拍動性、足背(そくはい)動脈の 拍動性の確認、Allenの圧迫テスト(アレンテスト) 四肢の腱反射、整形外科的診察 頚椎性疾患の有無、および整形外科的各種の誘発テスト、関節可動域 の測定等)
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