【第二章】1.振動障害の原因および症状
1.振動障害の原因および症状
振動障害はあくまで局所振動による障害のことをいい、全身振動による障害とは区別しています。それは局所振動と全身振動による障害の内容が異なるからです。局所振動による障害は上述の3障害(末梢循環障害、末梢神経障害、それに運動器(骨・関節系)障害)ですが、全身振動による影響は大きく分類して、影響と障害に分けられています。影響は車や船酔いなどにみられる一過性の自律神経機能失調状態です。障害としては腰痛や内臓機能障害などが指摘されていますが、これらの障害に基づく症状と他の一般的な疾患による症状との区別が困難なため、全身振動の身体に対する影響や障害はまだ十分に解明されていないのが実状です。現時点では全身振動による腰痛が問題化されつつあります。
末梢循環障害(レイノー現象)
・左右の環指に境界が明瞭なレイノー現象
・左示指の色調変化はレイノー現象の回復期
※「白ろう病」は新聞記者がつけた造語
※レイノーはフランス人医師の名前
振動障害の症状は別々に発症したり、いっしょに発症したりすることがあります。発見が遅れると治りが遅い、あるいは症状は止められるが完全な治療は不可能になってしまう事があるので、早期発見に努め、早く適切な対策をとる必要があります。
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