2-1 作業手順の目的と必要性
(1)作業手順の目的
作業には目的があります。その目的を達成するための最適なやり方・進め方を示したものが作業手順です。「最適なやり方」とは、ムリ・ムダ・ムラを排除し、誰がやっても一定の品質・効率(工程・工期)を確保しつつ、安全かつ低コストで実施できるやり方です。
そして、通常はどういった業種の現場にあっても、「品質」「効率(工程・工期)」「コスト」については特に言われなくても対応しています。
しかし「安全」についてはどうでしょう?普段現場に掲げてあるように「安全第一」が全ての判断や行動基準になっているでしょうか・・・
「安全」に十分配慮した作業手順を定めて徹底しておかないと、「仕事」つまり「品質」「工程」「原価」などを意識するあまりつい効率を優先したり、横着をして安全対策を怠ってしまいがちになります。
(2)作業手順書
次に、作業手順を決めて実施していく手段として、記録が必要となります。必要な段階を経て完成し、事業者が確認(承認)したものが正式な「作業手順書」です。
・現場作業の標準として(合意し、共通認識を持ち実行するため)
・指導、教育用として(新規雇い入れ者や配置転換者等)
・現時点での作業内容を記録し、改善していくため
・元請等第三者に作業手順を示すため
(3)作業手順書の目標・目的
①ムリ・ムダ・ムラをなくす
②作業をやりやすくする
③疲れを少なくする
④やりやすく、疲れを少なくすることにより、災害の原因を減らす
⑤不安全な状態や行動を減らす
⑥安全・快適な職場を目指す
⑦労働意欲を高め、生産性の向上、品質の向上、コストの低減につなげる
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