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【第4章】第2節 法、令及び安衛則中の関係条項③

【省令】労働安全衛生規則①

第35条(雇入れ時等の教育)

事業者は、労働者を雇い入れ、又は労働者の作業内容を変更したときは、当該労働者に対し、 遅滞なく、次の事項のうち当該労働者が従事する業務に関する安全又は衛生のため必要な事項について、教育を行なわなければならない。ただし、令第二条第三号に掲げる業種の事業場の労働者については、第一号から第四号までの事項についての教育を省略することができる。

一 機械等、原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱い方法に関すること。

二 安全装置、有害物抑制装置又は保護具の性能及びこれらの取扱い方法に関すること。

三 作業手順に関すること。

四 作業開始時の点検に関すること。

五 当該業務に関して発生するおそれのある疾病の原因及び予防に関すること。

六 整理、整頓(とん)及び清潔の保持に関すること。

七 事故時等における応急措置及び退避に関すること。

八 前各号に掲げるもののほか、当該業務に関する安全又は衛生のために必要な事項

2 事業者は、前項各号に掲げる事項の全部又は一部に関し十分な知識及び技能を有していると認められる労働者については、当該事項についての教育を省略することができる。


第36条 (特別教育を必要とする業務)

法第五十九条第三項の厚生労働省令で定める危険又は有害な業務は、次のとおりとする。(※一~三十八及び四十・四十一は省略)

三十九 足場の組立て、解体又は変更の作業に係る業務(地上又は堅固な床上における補助作業の業務を除く。)


特別教育は事業者責任(会社の責任)で実施しなければなりません。
未受講者に該当する作業をおこなわせた場合、災害が発生していなくても事業者は処罰対象となります。


第518条 (作業床の設置等)

事業者は、高さが二メートル以上の箇所(作業床の端、開口部等を除く。)で作業を行なう場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならない。

② 事業者は、前項の規定により作業床を設けることが困難なときは、防網を張り、労働者に要求性能墜落制止用器具を使用させる等墜落による労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。


作業床を設ける:本条は、従来の足場設置義務を作業床の設置義務に改めたものであり、「足場を組み立てる等の方法により作業床を設ける」には、配管、機械設備等の上に作業床を設けること等が含まれるものであること。

「労慟者に墜落制止用器具を使用させる等」の「等」には、荷の上の作業等であって、労働者に墜落制止用器具を使用させることが著しく困難な場合において、墜落による危害を防止するための保護帽を着用させる等の措置が含まれること。


第519条 (開口部等の囲い等)

事業者は、高さが二メートル以上の作業床の端、開口部等で墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのある箇所には、囲い、手すり、覆い等(以下この条において「囲い等」という。)を設けなければならない。

②  事業者は、前項の規定により、囲い等を設けることが著しく困難なとき又は作業の必要上臨時に囲い等を取りはずすときは、防網を張り、労働者に要求性能墜落制止用器具を使用させる等墜落による労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。

【解釈例規】「作業床の端、開口部等」には、物品揚卸口、ビット、たて坑又はおおむね40度以上の斜坑の坑口及びこれが他の坑道と交わる場所並びに井戸、船舶のハッチ等が含まれること。


第520条

労働者は、第518条第②項及び前条第②項の場合において、要求性能墜落制止用器具等の使用を命じられたときは、これを使用しなければならない。


第521条(要求性能墜落制止用器具等の取付設備等)

事業者は、高さが二メートル以上の箇所で作業を行なう場合において、労働者に要求性能墜落制止用器具等を使用させるときは、要求性能墜落制止用器具等を安全に取り付けるための設備等を設けなければならない。

② 事業者は、労働者に要求性能墜落制止用器具等を使用させるときは、要求性能墜落制止用器具等及びその取付け設備等の異常の有無について、随時点検しなければならない。


【解釈例規】「墜落制止用器具を安全に取り付けるための設備等」の「等」には、はり、柱等がすでに設けられており、これらに墜落制止用器具等を安全に取り付けるための設備として利用することができる場合が含まれること。


第522条(悪天候時の作業禁止)

事業者は、高さが二メートル以上の箇所で作業を行なう場合において、強風、大雨、大雪等の悪天候のため、当該作業の実施について危険が予想されるときは、当該作業に労働者を従事させてはならない。


第523条(照度の保持)

事業者は、高さが二メートル以上の箇所で作業を行なうときは、当該作業を安全に行なうため必要な照度を保持しなければならない。


第524条 (スレート等の屋根上の危険の防止)

事業者は、スレート、木毛板等の材料でふかれた屋根の上で作業を行なう場合において、踏み抜きにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、幅が三十センチメートル以上の歩み板を設け、防網を張る等踏み抜きによる労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。


第526条(昇降するための設備の設置等)

事業者は、高さ又は深さが一・五メートルをこえる箇所で作業を行なうときは、当該作業に従事する労働者が安全に昇降するための設備等を設けなければならない。ただし、安全に昇降するための設備等を設けることが作業の性質上著しく困難なときは、この限りでない。

② 前項の作業に従事する労働者は、同項本文の規定により安全に昇降するための設備等が設けられたときは、当該設備等を使用しなければならない。


【解釈例規】「安全に昇降するための設備等」の「等」には、エレベーター、階段等がすでに設けられており労働者が容易にこれらの設備を利用し得る場合が含まれること。


第527条(移動はしご)  

事業者は、移動はしごについては、次に定めるところに適合したものでなければ使用してはならない。

一  丈夫な構造とすること。

二  材料は、著しい損傷、腐食等がないものとすること。

三  幅は、三十センチメートル以上とすること。

四  すべり止め装置の取付けその他転位を防止するために必要な措置を講ずること。


【解釈例規】転位を防止するために必要な措置:「転位を防止するために必要な措置」には、はしごの上方を建築物等に取り付けること、他の労働者がはしごの下方を支えること等の措置が含まれること。

移動はしごの踏み桟は、25センチメートル以上35センチメートル以下の間隔で、かつ、等間隔に設けられていることがのぞましいこと。


第528条(脚立)

事業者は、脚立については、次に定めるところに適合したものでなければ使用してはならない。

一  丈夫な構造とすること。

二  材料は、著しい損傷、腐食等がないものとすること。

三  脚と水平面との角度を七十五度以下とし、かつ、折りたたみ式のものにあつては、脚と水平面との角度を確実に保つための金具等を備えること。

四  踏み面は、作業を安全に行なうため必要な面積を有すること。


第529条(建築物等の組立て、解体又は変更の作業)  

事業者は、建築物、橋梁、足場等の組立て、解体又は変更の作業(作業主任者を選任しなければならない作業を除く。)を行なう場合において、墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、次の措置を講じなければならない。

一  作業を指揮する者を指名して、その者に直接作業を指揮させること。

二  あらかじめ、作業の方法及び順序を当該作業に従事する労働者に周知させること。


第530条(立入禁止)  

事業者は、墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのある箇所に関係労働者以外の労働者を立ち入らせてはならない。


第536条(高所からの物体投下による危険の防止)  

事業者は、三メートル以上の高所から物体を投下するときは、適当な投下設備を設け、監視人を置く等労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。

②  労働者は、前項の規定による措置が講じられていないときは、三メートル以上の高所から物体を投下してはならない。


第537条(物体の落下による危険の防止)

事業者は、作業のため物体が落下することにより、労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、防網の設備を設け、立入区域を設定する等当該危険を防止するための措置を講じなければならない。


第538条(物体の飛来による危険の防止)   

事業者は、作業のため物体が飛来することにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、飛来防止の設備を設け、労働者に保護具を使用させる等当該危険を防止するための措置を講じなければならない。


【解釈例規】飛来防止の設備は、物体の飛来自体を防ぐべき装置を設けることを第一とし、この予防装置を設け難い場合、もしくはこの予防装置を設けてもなお危害のおそれのある場合に、保護具を使用せしめること。


第540条(通路)

事業者は、作業場に通ずる場所及び作業場内には、労働者が使用するための安全な通路を設け、かつ、これを常時有効に保持しなければならない。

② 前項の通路で主要なものには、これを保持するため、通路であることを示す表示をしなければならな い。


【解釈例規】通路とは、当該場所において作業をなす労慟者以外の労働者も通行する場合をいうこと。


第541条 (通路の照明)

事業者は、通路には、正常の通行を妨げない程度に、採光又は照明の方法を講じなければならない。ただし、坑道、常時通行の用に供しない地下室等で通行する労働者に、適当な照明具を所持させるときは、この限りでない。

第552条 (架設通路)

事業者は、架設通路については、次に定めるところに適合したものでなければ使用してはならない。

一 丈夫な構造とすること。

二 勾配は、三十度以下とすること。ただし、階段を設けたもの又は高さが二メートル未満で丈夫な手掛を設けたものはこの限りでない。

三 勾配が十五度を超えるものには、踏桟その他の滑止めを設けること。

四 墜落の危険のある箇所には、次に掲げる設備(丈夫な構造の設備であつて、たわみが生ずるおそれがなく、かつ、著しい損傷、変形又は腐食がないものに限る。)を設けること。

イ 高さ八十五センチメートル以上の手すり又はこれと同等以上の機能を有する設備(以下「手すり等」という。)

ロ 高さ三十五センチメートル以上五十センチメートル以下の桟又はこれと同等以上の機能を有する設備(以下「中桟等」という。)

五 たて坑内の架設通路でその長さが十五メートル以上であるものは、十メートル以内ごとに踊場を設けること。

六 建設工事に使用する高さ八メートル以上の登り桟橋には、七メートル以内ごとに踊場を設けること。

② 前項第四号の規定は、作業の必要上臨時に手すり等又は中桟等を取り外す場合において、次の措置を講じたときは、適用しない。

一 要求性能墜落制止用器具を安全に取り付けるための設備等を設け、かつ、労働者に要求性能墜落制止用器具を使用させる措置又はこれと同等以上の効果を有する措置を講ずること。

二 前号の措置を講ずる箇所には、関係労働者以外の労働者を立ち入らせないこと。

③ 事業者は、前項の規定により作業の必要上臨時に手すり等又は中桟等を取り外したときは、その必要がなくなつた後、直ちにこれらの設備を原状に復さなければならない。

④ 労働者は、第二項の場合において、要求性能墜落制止用器具の使用を命じられたときは、これを使用しなければならない。


第559条(材料等)  

事業者は、足場の材料については、著しい損傷、変形又は腐食のあるものを使用してはならない。

②  事業者は、足場に使用する木材については、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、繊維の傾斜等がなく、かつ、木皮を取り除いたものでなければ、使用してはならない。


【解釈例規】足場とは、いわゆる本足場、一側足場、つり足場、張出し足場、脚立足場等のごとく建設物、船舶等の高所部に対する塗装、鋲打、部材の取りつけ又は取はずし等の作業において、労働者を作業箇所に接近させて作業させるために設ける仮設の作業床及びこれを支持する仮設物をいい、資材等の運搬又は集積を主目的として設けるさん橋又はステージング、コンクリート打設のためのサポート等は該当しない趣旨であること。


第560条(鋼管足場に使用する鋼管等)

事業者は、鋼管足場に使用する鋼管のうち、令別表第八第一号から第三号までに掲げる部材に係るもの以外のものについては、日本産業規格A八九五一(鋼管足場)に定める単管足場用鋼管の規格(以下「単管足場用鋼管規格」という。)又は次に定めるところに適合するものでなければ、使用してはならない。

一 材質は、引張強さの値が三百七十ニュートン毎平方ミリメートル以上であり、かつ、伸びが、次の表の上欄に掲げる引張強さの値に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる値となるものであること。(表)

二 肉厚は、外径の三十一分の一以上であること。


第561条 (構造)

事業者は、足場については、丈夫な構造のものでなければ、使用してはならない。


第562条(最大積載荷重)

事業者は、足場の構造及び材料に応じて、作業床の最大積載荷重を定め、かつ、これを超えて積載してはならない。

②  前項の作業床の最大積載荷重は、つり足場(ゴンドラのつり足場を除く。以下この節において同じ。)にあつては、つりワイヤロープ及びつり鋼線の安全係数が十以上、つり鎖及びつりフツクの安全係数が五以上並びにつり鋼帯並びにつり足場の下部及び上部の支点の安全係数が鋼材にあつては二・五以上、木材にあつては五以上となるように、定めなければならない。

③  事業者は、第①項の最大積載荷重を労働者に周知させなければならない。


 

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