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【第1章】第2節 酸素欠乏症の発生しやすい場所

1 酸素欠乏症の発生しやすい場所

酸素欠乏による災害を防止するためにはいくつか重要なことがありますが、中でも「どのような場所が危険なのか」を知っておくことは非常に大切です。わが国では過去に起こった災害を基にその場所を指定しています。


【労働安全衛生法施行令 別表第六】

酸素欠乏危険場所(第六条、第二十一条関係)

一 次の地層に接し、又は通ずる井戸等(井戸、井筒、たて坑、ずい道、潜函(かん)、ピツトその他これらに類するものをいう。次号において同じ。)の内部(次号に掲げる場所を除く。)

イ 上層に不透水層がある砂れき層のうち含水若しくは湧(ゆう)水がなく、又は少ない部分

ロ 第一鉄塩類又は第一マンガン塩類を含有している地層

ハ メタン、エタン又はブタンを含有する地層

ニ 炭酸水を湧(ゆう)出しており、又は湧(ゆう)出するおそれのある地層

ホ 腐泥層


二 長期間使用されていない井戸等の内部


三 ケーブル、ガス管その他地下に敷設される物を収容するための暗きよ、マンホール又はピツトの内部


三の二 雨水、河川の流水又は湧(ゆう)水が滞留しており、又は滞留したことのある槽、暗きよ、マンホール又はピツトの内部


三の三 海水が滞留しており、若しくは滞留したことのある熱交換器、管、暗きよ、マンホール、溝若しくはピツト(以下この号において「熱交換器等」という。)又は海水を相当期間入れてあり、若しくは入れたことのある熱交換器等の内部


四 相当期間密閉されていた鋼製のボイラー、タンク、反応塔、船倉その他その内壁が酸化されやすい施設(その内壁がステンレス鋼製のもの又はその内壁の酸化を防止するために必要な措置が講ぜられているものを除く。)の内部


五 石炭、亜炭、硫化鉱、鋼材、くず鉄、原木、チツプ、乾性油、魚油その他空気中の酸素を吸収する物質を入れてあるタンク、船倉、ホツパーその他の貯蔵施設の内部


六 天井、床若しくは周壁又は格納物が乾性油を含むペイントで塗装され、そのペイントが乾燥する前に密閉された地下室、倉庫、タンク、船倉その他通風が不十分な施設の内部


七 穀物若しくは飼料の貯蔵、果菜の熟成、種子の発芽又はきのこ類の栽培のために使用しているサイロ、むろ、倉庫、船倉又はピツトの内部


八 しようゆ、酒類、もろみ、酵母その他発酵する物を入れてあり、又は入れたことのあるタンク、むろ又は醸造槽の内部


九 し尿、腐泥、汚水、パルプ液その他腐敗し、又は分解しやすい物質を入れてあり、又は入れたことのあるタンク、船倉、槽、管、暗きよ、マンホール、溝又はピツトの内部


十 ドライアイスを使用して冷蔵、冷凍又は水セメントのあく抜きを行つている冷蔵庫、冷凍庫、保冷貨車、保冷貨物自動車、船倉又は冷凍コンテナーの内部


十一 ヘリウム、アルゴン、窒素、フロン、炭酸ガスその他不活性の気体を入れてあり、又は入れたことのあるボイラー、タンク、反応塔、船倉その他の施設の内部


十二 前各号に掲げる場所のほか、厚生労働大臣が定める場所


 

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