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【第4章】第3節 救急処置②

2 一次救命処置

被災者に意識がない場合は、一般の一次救命処置の手順に従って対処しましょう。

以下はその概略ですが、2020 年 5 月 21 日付で、新型コロナウイルス感染症を前提とした市民救命法指針の変更が発表され、できる限り感染防止に努めながら一次救命処置を実施することとされました。

留意点として、心肺蘇生はエアロゾル(ウイルスなどを含む微粒子が浮遊した空気)を発生させる可能性があるため、すべての心停止傷病者に感染の疑いがあるものとしての対処が求められ、傷病者に近づきすぎないこと、成人の心停止に対しては人工呼吸ができる場合でも行わないことなどがあります。



市民が行う一次救命処置の手順(新しい生活様式下)

※以降の図・写真等は以下のHPより転載しています。
1 安全確認

安全確認

周囲の状況(前後、左右、上下)を確認します。

特に感電災害の場合は、対象電路が完全に遮断され被災者が継続して感電している状態ではないことを確認したうえで近づきます。

2 反応があるか確認

被災者に声を掛け、意識の確認をします。

肩をたたき徐々に声を大きくしながら3回呼び掛けても反応が無ければ「意識なし」と判断します。

3 119番通報とAEDの手配

救急車を呼び、AEDを手配するため助けを呼びます。

自分しかいない場合は携帯電話などで救急車を呼ぶと共に、通信指令員の指示に従ってください。

4 呼吸を確認する

被災者の体から少し離れて10秒以内に呼吸を確認します。

不明な場合や喘ぐような異状呼吸(死線期呼吸)の場合は「呼吸なし」と判断します。

呼吸がある場合は吐しゃ物による窒息防止も兼ねて「回復体位」にして様子をみます。

4

上側の手を顎の下に入れ、頭部を後屈させます。

顎先を軽く前に出して空気の通り道をつくります。

足は、上側を90度位に曲げて倒れないようにします(足側から見ると、数字の7)。

5 ただちに胸骨圧迫を行なう

胸の左右真ん中にある胸骨の下半分を、重ねた両手で強く、速く、絶え間なく圧迫します。

胸骨圧迫
両手の組み方と力を加える部位

両肘をまっすぐに伸ばして手の付け根の部分に体重をかけ、真上から垂直に傷病者の胸が約5センチ沈み込むようにしっかり圧迫します。

1分間に100~120回のテンポで連続して絶え間なく圧迫します。

圧迫と圧迫の間(圧迫を緩めるとき)は、十分に力を抜き、胸が元の高さに戻るようにします。

(心臓は全身に血液を送る際のポンプの役割なので、空気入れのようにしっかり戻すことも必要)

胸骨圧迫

正しくやっているつもりでも、次のようなやり方(疲れる上に効果が少ないおそれがある)になっていることがあるので、訓練などの機会があるごとに第三者に確認してもらうようにする。

・斜めに押している。

・押すときだけ速く力を入れすぎる。

・肘の曲げ伸ばしで押そうとしている。(肘が曲がっている)


 

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